圧倒的成長を遂げるD2Cブランド、Sparty・深山代表取締役が描くパーソナライズの体験設計の未来と組織戦略とは

なぜ事業の軸をパーソナライズにしたのでしょうか?

そもそも「パーソナライズ」という仕組みそのものは珍しいものではありません。広告やコンテンツが、ターゲティングやニュースアグリゲーションアプリなどの登場によってパーソナライズされて消費者に届くことが既に主流になっています。その流れから、商品のパーソナライズも求められるようになるのではと考え、実際にその通りになりました。

そして現在、パーソナライズサービスを3ブランド展開しています。ヘアケアの「MEDULLA」、スキンケアの「HOTARU PERSONALIZED」、ボディメイクの「Waitless」です。サイト上で髪や肌生活習慣などの質問に答えることで、自分にぴったりの商品が自宅に届くサブスクリプション型のサービスです。

シャンプーを最初のプロダクトとして選んだ要因はどういったところにあったのでしょうか?

MEDULLA」安達祐実を起用した新TVCM「安達祐実のでんぐり返し篇」を放映開始 | E-TALENTBANK co.,ltd.

当時、妻がくせ毛で悩んでいて、高級シャンプーを片っ端から試しているのを目の当たりにしたことが最初のきっかけです。高い品質のシャンプーはたくさん売っているのに、自分の髪に合ったシャンプーをみつけることは大変なのだな、と。

また、シャンプー市場の傾向として、3年に一度シェアを取るブランドが変わります。過去にノンシリコン系ブランドからボタニカル系ブランドへ移り変わり、次はパーソナライズが来るのではないかと考えました。

パーソナライズ事業を行っていく上で、大切にしていることは何ですか?

「思考停止時代に最適なUX」を大切にしています。

最初にも申し上げましたが、現代は多くの情報やコンテンツがスマートフォン上で受動的に手に入ります。処理しきれないほどの情報が流れてくる環境で、思考しなくても最適なものが提供されるようになることは自然な流れですし、それが快適と感じる消費者は多いはずです。この流れは止まるどころか、今後より大きく、強くなっていくと考えています。

しかし、「選択において思考停止する」すなわち「選ぶことをサボる」という体験は合理性がある一方で、消費者は罪悪感を感じてしまうかもしれません。そのため、我々のサービスでは、必要なところのみを考えてもらいながら、心がときめき気分が高揚する「お姫様のようになんでもしてもらえる」という心地よい体験設計を行っています。

一番新しい、3つ目のブランド「Waitless」について教えてください。

「Waitless」(ウェイトレス)は、「あなただけのメニューだから、迷いなく、理想の姿へ。」をコンセプトに、食事・運動・サプリメントの3本柱で構成される“あなただけのパーソナライズドダイエットメニュー”を定期コース 6,980円(税込・送料無料)で提供します。これまで我々が提供してきたパーソナライズヘアケア、パーソナライズスキンケアのノウハウ・知見を活かし、さらに多くの女性の悩みに寄り添って “なりたい自分になれる” サポートを行うことを目的としています。

Spartyの組織文化やチームの特徴といったものはありますか?

会社としては他社がやっていない新しいことをやりたいという考えが根底にあり、実際にそういった考えのメンバーが多く集まっています。

また、「正論を大切にしすぎないで」というのも僕はよくメンバーに言いますね(笑)我々がブランドを形成していく上で大切にしていることは、個人の好き嫌いや感性であって、誰しもが納得する正論ではありません。合理的な正論では、消費者の感情を動かしたり共感を生むブランドは作れません。そういった意識を持ちながら、他社がやっていないことに挑戦したり、やりたいことをやり通すという点を大切にしています。

Spartyの組織体制について教えていただけますか?

社員は全体で約50名ほどで、ブランドごとに独立採算制をとっており、ブランド責任者が予算や組織を管理しています。現場のスピード感や意思を大切にしたいと考えているので、全体の人数は増えても組織はできる限り最小構成にしたいと思っています。また、とてもフラットな組織です。裏を返せば、マネジメント体制を整えるのが今後の課題ですね。(笑)

採用を強化したい部門はありますか?また、採用方法についても教えてください。

全領域で足りないので、全力で採用強化中です!(笑)基本的にリファラルが多く、一人ひとりが自分で足りないと思うポジションに人を連れてくるスタイルです。採用は人事の仕事、ではなく、社員全員のミッションとして全社で取り組む文化になっています。信頼しているメンバーが連れてきてくれる人は、やはりいい人が多いです。

その影響か、「Spartyのメンバーは素直で素朴な人ばかりだね」、と社外の方々にいわれることもあります。

■Spartyについて

「色気のある時代を創ろう」をミッションに掲げ、パーソナライズを基軸としたD2C事業を展開しています。第1弾である日本初のパーソナライズヘアケア「MEDULLA」は、スマホで簡単な質問に答えるだけで自分の髪の悩みや個性に合うシャンプーが届く仕組みが人々の共感を得て、2021年1月時点の累計会員数は30万人を突破しました。さらにビューティー領域のみならず、誰でも簡単に、自分に合った商品を生産・販売・利用できるプラットフォームの構築を目指しています。

採用についてはこちら:https://www.wantedly.com/companies/sparty