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PIALA VENTURESについて

「なにもないところなので…」

これは長年デジタル広告業界にいた私が、いわゆる地方のお客さまから言われて印象に残った言葉の一つです。

東京や大阪のような大都市とは違い、外に対して誇れるものがない。
そんなニュアンスが込められた一言が、心の中でずっと引っかかっていました。

よく言われる「地方と都市の格差」の正体は何でしょうか。都市じゃないからといって、誇れるものがないわけではないはずです。

たとえば有名なところでは「今治タオル」や山口の銘酒「獺祭」など “地方発・全国区”のブランドは数多くあります。

マーケティングに成功した一つの生産品は、その地域自体をもブランド化させることができます。すると、そこに住む人々の“地元”に対するセルフイメージも変化していきます。

まだ知られざる技術を持つ職人、そして彼らの作った名産品が全国、ひいては世界で評価されること。それは自社だけでなくその地域、さらには日本全体を活気づける力も秘めているのです。

「これは必ず売れる。でも…」
広告会社の葛藤と、それを乗り越えるためのチャレンジ

ご紹介が遅れましたが、私たちピアラグループは2004年の創業以来、健康や美容、食品に関連する企業のマーケティング支援をしてきた企業です。その経験から、上で挙げたようなブランドを生み出すためには、ある「機会」を提供することが必要だと考えています。

それは。資金調達によって得られる機会です。

これまでの多くの企業をご支援する中で、たどりついた結論の一つが、「事業成長のためには資金的なコストを先に許容すること」です。事業戦略を描く上で、新規の顧客獲得のための先行投資がどうしても必要になります。これができるかできないかで、その後の成長率に大きな差が出ることが事例から明らかになっています。

ですがピアラでは、通販事業の運営やマーケティング支援という立場上、その先行投資をクライアント企業のマーケティング予算の範囲内で行わざるを得ない状況でした。良い企業、良い商品に出会い、「これは必ず売れる」と思っても、マーケティング予算という制限によって事業を伸ばしきれない歯がゆさを何度も経験しました。

また、マーケティングに投資する目的で資金調達ができるのは、ベンチャーキャピタルに注目されるような一部のブランドに限られます。もし自己資本でマーケティング投資を行う場合も、数千万円規模の予算額でないと広告代理店の担当者にしかるべき時間を割いてもらえないケースもあります。

こうした葛藤を乗り越えるために、ピアラベンチャーズでは投資という形で資金面の支援をしながら、これまで培ってきたマーケティングのノウハウで成長支援を行うことに行き着きました。

質の時代に、生産者ができること

さてもう一つ、地方発・全国区ブランドの構築に必要なことがあると考えています。それは、腕のある職人が、持ちうる技術を尽くして最高品質のものづくりをすることです。

全国各地でものづくりをする方々の中には、流通網が協同組合や卸しかないケースも少なくありません。中間流通業者や小売店が求める価格帯との兼ね合いで、品質を高めるためのコストをかけきれない状況を私も目にしたことがあります。

しかし昨今、購買者のマインドは「安く・たくさん」から、「高くても良いものを」に移り変わってきています。

最終的な品質もさることながら、原材料や製法にこだわることや、自然環境に配慮した生産工程を取り入れることなど、購買者はより一つひとつの商品の“背景”に価値を見出すようになっています。

だからこそ技術を惜しみなく費やし、自分たちにしか作れない商品を届けることが活路になるはずです。

大手と同じ土俵で競わなければならないデジタルマーケティング事情

インターネット広告はかつて、大手が参入してなかったことから、安価に出稿できる広告と認識されていましたが、現在は状況が大きく変わっています。

スマートフォンでしか情報収集をしない世代なども現れる中、国内外問わず各業界の大手企業も当然インターネット広告に力を入れ、それにより業界全体として必要な広告予算が増えている傾向にあります。

また専門的な視点では、「顧客獲得コストは運用次第で下げられるもの」というよく聞く考え方が必ずしも正しいわけではありません。潜在的なニーズの発見や長期的なコミュニケーション、顧客との長い関係構築など、より広い意味でのマーケティング活動をしながら、ブランドの成長に合わせてコストの考え方も変えていく必要があります。

ブランドのマーケティング支援をしてきた立場からすれば、事例や専門性にもとづいた部分についてはむしろ、積極的に外部の知識を入れるほうが事業を加速させやすいと感じます。そうすることで、ブランドは外部とも連携しながら顧客に喜ばれる製品やブランド体験の開発に注力できるはずだとも考えています。

広告のコスト管理に腐心するのではなく、ブランドの思想を伝えることを大事にしてほしい──。

そのために、投資先の企業には惜しみなく長年の実績をもとにした成長戦略やマーケティング戦略のノウハウをあますことなく伝え、実行まで二人三脚をすることがピアラベンチャーズの役目です。

D2Cブームを追い風に、ブランド支援によって“地元”に活力を

先に挙げた広告だけでなく、テクノロジーの普及によって、生産者が自ら販売やコミュニケーションの手段を持ち、どこにいても購買者と直接つながる形も増えてきています。こうした形態はD2Cと呼ばれ、海外だけでなく日本でも注目されています。私たちもここにビジネスの可能性を見出しています。

自らが持つ技術で、1人でも多くの人に喜んでもらうため。
そして、地元を日本を誇れる“ブランド”にするため。

新しいチャレンジをするブランドや生産者のみなさまと同じく、私たちピアラベンチャーズは“投資業におけるチャレンジャー”として、全方位での投資先支援に取り組んでいきます。

代表取締役中 有哉